昔読んだ本のキャッチーな一節をタイトルにしてみました 笑

急に何の話かというと、妻が自宅サロン本格開業にあたり諸経費立替えの相談をしてきたので、ちゃんと回収できるのかどうか、その投資が本当に必要なのかどうか、事業計画書を書いて納得させてくれたらいいよと返事。
が、妻より提示された文章が事業計画書になっていなかったので、事業計画書(ビジネスプラン)とはなんぞや?どうやって書くのかについて、僕が独立するにあたり指針にした本より抜粋してみました。

この内容は、これから独立しようとしている誰かの役に立つんじゃないか?
同じくフリーランスで働く人の再発見になるんじゃないか?とも思い、
また自分の記録用としての意図もあり(ノートに書くと無くしたり、読み返す機会が少なかったりするので)、ついでにブログ記事にしてみました。


「デザイナーとして起業した(い)君へ。成功するためのアドバイスーWork for Money, Design for Love」
David Airey (著), 小竹由加里 (翻訳)

第6章より抜粋
デザイナーに限らず、独立・フリーランスなどに関わる方にオススメの本です。興味ある方はどうぞ!

今は亡きフランスの作家・操縦士、アントワーヌ・ド・サン=デグジュペリは、かつて「プランのない目標は、ただの願望にすぎない」といった。君が新しく始めるビジネスで成功するためにはプランがなくちゃいけない。君が進もうとする道筋、そのために必要な資金、その途上で経験したいと願うすべての事について概要を示したもの「ビジネスプラン」が必要。
君が参入する市場はどんな市場か、何を成功と定義するのか(たとえば、君はどのくらい個人収入を得たいか、いつまでに従業員を雇いたいのか)、従来案が失敗した時はどうするのか、君の財務予測はどうか、その他君のビジネスに関連する事を乗せた文章なのだ。

セス・ゴーディンによるアドバイス
ビジネスプランを5つの明確なセクション(事実・自己表明・費用・代替案・人間関係)に分けて書く事を勧めている

1.事実
参入する業界について知っている事をすべて書く。君のスキルに対する需要がなぜあるのか、誰が成功を収めていて、誰が失敗しているのか(その理由も)などについてだ。
このセクションは意見を述べるところではない。単に事実をありのまま必要な限り詳細に述べるところだ。デザインビジネスの現場を把握している、ということを君自身に(そして見込み投資家たちに)はっきり示すこと。

2.自己表明
これは君の最初のプラン、こうなってほしいと君が考えていることだ。君はXしたいと考え、その結果Yになる。このセクションは、君がどんな手順を踏むつもりか、何を達成したいと望んでいるか、詳しく述べることこだ。ターゲットにするニッチな分野、クライアント直の仕事と下請け仕事の比率とその収益見込み、自分のブランディングと競合相手との差別化、クライアントを惹きつけ続けるための戦略、などについて書こう。

3.費用
ビジネスを始めるにあたり、必要になってくる経費を挙げる。
それからこれもいっておくが、仕事が少ない時期の出費をカバーする前に、かなりの額の現金の蓄えが必要になってくる。
忘れちゃいけないのは、普段生活する上で必要な日常的な出費も、収益でカバーしなくてはいけないということ。たとえば、必要ならオフィスのレンタル費用、歯の治療費、車の維持費、健康保険料などだ。その上で自分に給料が払えれば素晴らしい。
他にもクライアントへの請求額はどのくらいになるかの目安、それから次のような質問への答えも加えるといい
–どのような支払い方法に応じるか?収益はどんなふうに使うつもりか?最初の3年間のバランスシートはどんな感じになるだろう?

4.代替案
これは君の次善策だ。もしXの結果がYにならなかった場合はどうする?君の収益プランが思い描いた通りにならなかったら?君が望んでいたタイプのクライアントを引きつけることができないとしたら?最初のプランがうまくいっていないと、どの時点で判断する?クライアントが支払いに応じない場合はどうする?
すべての事態を予測することは不可能だ。しかし最低限、君が最初のプランで表明したことについては代替案を用意しておくべきだ。
たとえば、クライアントとの仕事が一ヶ月かそれ以上なくなったら、その静かな数カ月間は、積極的に自分を売り込んだり、自動的に収入が得られる仕組みを作り出したりするのに絶好の時期だ。

5.人間関係
成功を収めるためには多くの人たちと関係を築き、それを発展させる必要がある。とはいえ、相手はクライアントに限らない。代理店ではなく君が下請け契約をし、プロジェクトの特定の仕事を君が他のクリエイターたちに割り振るのだ。僕はそうすることで、いろいろな面で恩恵を受けてきた。

  • 僕はより広範囲のサービスをクライアントにオファーできる。するとクライアントはより簡単に外注できるようになる。
  • 僕は一番好きな、一番楽しめるクリエイティブな仕事に集中できるようになる。
  • 僕の専門分野外のプロジェクトも、スペシャリストによってきちんと仕上げることができる。そのほうが、僕が仕事を通して学ぶよりも、プロジェクトの完成度を高く保つことができる。

このセクションにはどんな種類のスペシャリストたちと、どうやって関係を築くつもりか、について書こう。

ビジネスプランはどのくらいの長さにすれば良いか?
もし君が事業資金の融資先を探していて、投資家の利益のためのビジネスプランが必要なら、必要な情報を20から30ページの間にまとめて書くことを目指そう。もし君だけが見るものなら、もっと短くてもいい。